【Web制作】クライアントに絶対聞くべき質問まとめ【ヒアリングシート公開】

 

【Web制作】クライアントに絶対聞くべき質問まとめ【ヒアリングシート公開】
私は、Web制作歴10年です。
今までに300社以上の会社に足を運んでいます。

Web制作の現場で、クライアントに聞く質問がわからない人はいませんか。
なんとなくで行って聞き忘れてしまい失敗したという人はいるのではないでしょうか。
私も、昔は聞き忘れて、後から聞くに聞けない状況になったことがあります。
あれはつらいですよね・・・。

そんな人のために、私が10年かけて作ったヒアリングシートを説明とともに公開したいと思います。1つ1つの質問に意味がありますので、しっかり理解していただいて、クライアントの元に望んでいただければと思います。

▼読んでほしい人
  • Web制作の現場でクライアントに聞く質問がわからない人
  • Web制作の現場でクライアントのもとに行くディレクターや営業、デザイナー

ヒアリングシート公開します

ヒアリングシート公開します

10年コツコツ改善してきたヒアリングシート公開


10年コツコツ改善してきたヒアリングシートを公開します。
こちらです。

ヒアリングシート

私は独学でWeb制作について学んできたため、一つ一つ手探りでした。
ヒアリングシートについても、いろんな参考書やブログなどを参考に、1つ1つこういう質問はいるなと増やしていきました。
また、実際にクライアントのもとに行って、こういう質問もあると良いなと思ったものも入れていきました。

最近は、ほとんど網羅できたと思っておりますので、よかったら使ってみてください。

ヒアリングシートの説明


ヒアリングシートの説明をしていきます。

<全体像と戦略>
1,WEBサイトを作る『目的』を教えてください(売上向上 等)
2,御社にとってのWEBサイトの『役割』を教えてください(企業宣伝・特化した商品の告知・情報提供・販売・求人目的 等)
2-1,サイトに訪れたユーザーに求める行動を教えてください(お問合せ・直接足を運んでもらう 等)
3,サイトに訪問してほしい『ターゲットユーザー』を教えてください(どういう人に見てもらいたいか)
4,競合から見て御社にしかない強みを教えてください
5,同業他社様を教えてください
6,営業はどのような手段で行っていますか

『全体像と戦略』のカテゴリーは最も重要です。
他のどの質問よりも優先して、質問をしてください。

このカテゴリーの中で、『目的の明確化』『ターゲット明確化』『強みの明確化』『営業方法』です。

『目的の明確化』は、Webサイトですので、営利目的が多いですが、時々営利目的ではない場合もありますので、しっかりこのサイトを作る目的を聞くことが重要です。

『ターゲット明確化』は、どんな人に見てもらいたいかを確認することで、後々デザインにも影響してきます。例えば、シルバー層がターゲットであれば、シンプルにして文字を大きく作る 等です。

『強みの明確化』は、他社との差別化をはかるためです。
「競合から見て御社にしかない強みを教えてください」という質問をすることで、同業種と比べても強みになる部分を聞き出すことができます。それをアピールすることで、サイト自体も差別化がはかれます。もちろん、このときに同業他社様も聞いたほうがいいです。デザインの参考にもなります。

『営業方法』は、実際に営業をどのように行っているかを聞くとサイトに活かせたりします。
例えば、「営業さんがカタログを持って、現地で見せながら営業する」と聞いたとします。
その時に、サイト上にカタログを公開してしまえば、サイト上からも問い合わせを増やすことができるかもしれませんし、営業さんが毎回カタログを持っていかなくても現地でそのページを見せながら営業することもできます。
こういった営業の手助けになることはWebサイトは得意なので、この質問は聞くと役に立ちます。


<デザイン>
1,全体的なデザインテイストに希望はありますか
かっこいい・クール/かわいい・ポップ/美しい・アート・芸術的/さわやか・健康・癒し系/にぎやか・派手・力強い/高級・リッチ・セレブ/信頼・安心・清潔
2,企業カラーはありますか
青・緑・オレンジ・赤・黄・紫・グレー・ピンク・白・黒・茶・カラフル
3,参考サイトがあったら教えてください。
3-1,参考サイトのどこの部分がいいですか

『デザイン』カテゴリーは、実際に作るサイトの完成図を頭に思い浮かべるためです。
このヒアリングの時点ではいらないじゃないかと思われるかもしれません。
ですが、見積もりをする上で、すごく凝ったデザインなのか、テンプレートのようなデザインなのかによって、工数が変わってきますよね。
なので、最初の時点で軽く聞けるといいです。
この質問の中でも、特に『参考サイト』は2、3サイト出してもらうといいでしょう。
一番具体的に内容を把握しやすいですし、これがあれば一発で工数を出せます。


<コンテンツ>
1,想定しているWEBサイト全体のボリュームを教えてください
2,想定利用デバイスを教えてください(PC・スマフォ・タブレット)

『コンテンツ』カテゴリーも基本的には見積もりを出すための質問になります。
見積もりの精度にもよりますが、ページ数や必要なギミック等も聞けるといいです。
また、想定しているデバイスもしっかり聞きましょう
工数に影響します。


<流入方法>
1,WEBサイトへの『流入経路』を教えてください(検索・ラジオ・口コミ・新聞・SNS・チラシ・DMなど)
1-1,検索の場合、御社を探すためにキーワードを教えてください。

『流入経路』については、クライアントも考えが抜けていることも多いため、あとからトラブルにならないためにも確認したほうがいいです。
もちろん、外部SEO等が必要になるようでしたら、外注するなりの費用がかかりますので、その提示も必要になります。


<ホスティング>
1,サーバーは(自社/レンタル)どちらを使いますか
1-1,弊社でサーバーをご提案させていただいてもよろしいでしょうか
2,ドメインを取得・管理はいかがいたしますか
2-1,ご希望されるドメインを教えてください

『ホスティング』については、自社サーバーかレンタルサーバーかをしっかり聞きましょう
企業だとよくあるのですが、自社サーバーを持っていてそこにWebサイトを構築する必要がある場合、WordpressなどのCMSが現実的でない場合が多いです。
FTP接続が外部からできないなど、確実にトラブルになります。
ドメインについては、わからない人もいるので、教育の意味もかねて質問したほうがよいです。大手の会社の場合は、よほどのことがない限りは大丈夫です。


<更新・運営>
1,サイト更新の頻度はどれくらいを予定しますか
(毎時間、毎日、週1回、月1回、年1回など)
2,更新内容はどのようなものですか
(デザインやレイアウトの変更、コンテンツの追加や変更など)
3,更新は弊社と御社どちらで対応しますか
4,特別なソフトウェアやコーディング知識がなくても更新できることを望まれますか
5,サイトの更新を担当するのは誰ですか
6,将来的な運営などを考えたスタッフのトレーニングを希望しますか

『更新・運営』に関しては、CMSの導入が必要か、もしくは運用を今後お仕事としていただけるかなどの確認になります。
CMSを導入する場合、クライアントのスタッフにレクチャーが必要だったりすると、現地に行って拘束されますので、あらかじめ見積もりに入れる必要があります。その辺りは抜けているとあとから請求しずらいので、注意です。


<情報・素材提供>
1,ロゴや写真等デザインに反映すべき資料や原稿はいただけますか

『情報・素材提供』は、制作会社であれば、写真素材などは用意できるかもしれませんが、ロゴまでなかったりするパターンがあります。ロゴを作るとなると物によってはかなり工数がかかります。そのため、提供いただけるかどうかの確認をします。
また、原稿を完全原稿でいただけるかどうかは確実に質問したほうがいいです。それくらい作ってくれるんじゃないのと思っているクライアントもいますので、念押しで確認します。


<その他費用がかかる可能性のあるもの>
1,撮影は必要ですか
2,インタビュー・ライティングは必要ですか
3,翻訳は必要ですか

『その他費用がかかる可能性のあるもの』は、そのままですが、見積もりに抜けがないか確認します。忘れやすい項目ですので、注意が必要です。



<予算と納期>
1,ご予算はどれくらいを考えておられますか 概算でもいいので教えてください
2,希望される納品日を教えてください
2-1,納期までのスケジュール感ありましたら教えてください

『予算と納期』は、これはずばり聞いてしまうことをおすすめします。
予算は聞きにくいという人もいますが、Webサイトは1つのサイトを作るにしてもピンからキリまでクオリティを変えられますし、ページ数などでも調整が可能です。そのため予算は聞いたほうが早いです。
納期は必ず聞きましょう。ここをびびってしまって聞かないとあとからえらいことになります
また、このときクライアントの繁忙期やお休みなども聞いておくとスムーズに進行できます


<クライアント情報>
1,連絡先窓口(担当者)
2,担当者の名前
3,担当者のメールアドレス
4,担当者の電話番号
5,適した連絡手段(メール、電話等)
6,最終的な決定権は誰にありまますか

『クライアント情報』については、おそらく名刺交換しますので、ほとんどの場合はわかると思います。連絡手段などは聞いたほうがいいかもしれません。
重要なのが、『最終的な決定権は誰にありまますか』です。これは聞いたほうがいいですが、関係性ができてからにはなると思います。いきなり聞くと不信感を抱かれる場合がありますので注意が必要ですが、あとあとどんでん返しを食らわないようにしっかり質問しましょう。


以上です。

かなり濃厚な質問だと思いますが、1つ1つに意味がありますので、できる限り聞きたいですね。


ヒアリングシートの重要性について

ヒアリングシートの重要性について

社内のスキル差を埋めるもの


ヒアリングシートは社内のスキル差を埋めるもの

社内にはベテランのデザイナーもいれば、デザイナーなりたての人もいると思います。
さらに、ディレクターのように全体を把握している人もいれば、制作のことはわからない営業もいるはずです。

ヒアリングシートは、そのスキル差を埋めるものです。

クライアントのもとに行くときに、常にベテランが付き添うわけではないですよね。
ベテランであればヒアリングシートは頭の中に入っていますので、特に必要ないでしょう。

しかし、デザイナーなりたての人だったり、制作の人じゃない場合は、質問事項が抜けてしまうことがあります
そうすると後から聞きにくいです。
「なんであのとき聞かなかったの?」と、なります。

それを防ぐために、ヒアリングシートは非常に重要なものなのです。


1から全部聞くのはタブー

1から全部聞くのはタブー
1から全部聞くのはタブーです。

ヒアリングシートは非常に重要だと説明してきました。
しかし、1から全部聞くのはやってはいけません

それは、ここまで長ったらしい質問を全て受けていたらクライアントも嫌になるからです。
この中でも、現地に行けば状況把握はできるため、聞かなくてもいい質問もあります

そのため、かいつまんでポイントだけ聞くことができるようになるといいです。

また、このシートを印刷していって、1から読み上げるということはしないほうがいいです。
初心者丸出しになりますので、交渉が不利になる可能性があります。

そのため、できるだけ記憶していき、カンニングする程度にできるといいですね。



まとめ


私が、10年間多くの会社に通って、行ってきた質問のヒアリングシートの説明でした。
これが完璧ではないとは思っていますので、このシートをさらに改善して使っていただけたらと思います。

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