Webデザイナーが使える交渉術【Webデザイナー歴10年で培ったノウハウ】

 

Webデザイナーが使える交渉術【Webデザイナー歴10年で培ったノウハウ】

Webデザイナーが使える交渉術



Webデザイナーは交渉の連続


交渉って聞くと営業や上司、経営者がやることでしょって思う人が多いのではないでしょうか。
なんならWebデザイナーに交渉術なんでいらんでしょって思う人。
全然違います!
Webデザイナーは交渉の連続です。

というのも、例えば、このボタンは赤色がいいとクライアントに提案したとします。
しかし、クライアントは青色が好きだから青色にしたいと要望を出してきます。
ここで意見って食い違ってますよね。
そこです!

ボタンの色一つ取ったとしても、自分とクライアントの意見は割れ
ここには交渉が必要になってきます。

こんな例はたくさんあります。
例えば
・営業がとってきた仕事が明らかに安価で受けたくない
・社長がなんかよくわからん雑用を押し付けてくる
・クライアントが無茶苦茶な要望を言ってくる
・とにかく値段を下げようとしてくる
などなど

よく考えれば、たくさんあるはずです。
その一つ一つとっても、ちりも積もれば山となるで残業に増えたり
フリーランスなら単純に売り上げが下がる結果になるわけです。

Webデザイナーにとって実は必要な交渉をないがしろにしている人、気づいていないが多いです。
交渉でスムーズにことが運べば、定時に帰れるようになったり、売り上げが上がるでしょう。
他人事だとは思わず。自分のことだとまず認識することが重要です。


あいてを論破するのはNG


交渉というと、早口でまくしたてて、あいてにYESを言わせるまで論破する方法や
圧倒的なプレゼン力で華麗にあいてを論破しちゃうってのにあこがれるかもしれません。
が、それはダメです。

その瞬間はいいかもしれませんが、そのあと相手も冷静になって考えます。
1回こっきりの詐欺師みたいな仕事であればいいかもしれませんが、そもそも、印象が最悪に悪いので、社会人としてアウトです。
リピートに繋がりませんので、Webデザイナーとしては、仕事がやりにくくなります。

また、鬼の形相で怒っても、情に訴えて泣いてもダメです。
交渉の仕方としては最悪です。

まず、論破しちゃダメということを覚えておきましょう。


なんでもYESは論外


なんでもあいてのいうことにYESで答える人もダメです。
交渉することに疲れて、とにかく全てYESと言ってしまう人ですね。
もしくは、もともと気が弱くてYESと言ってしまう人や経験が浅すぎて良いも悪いも解らずYESといってしまう人。

全部ダメです。
こっちはもはや論外です。

自分がそうなら変わりましょう。
また、もしこれをやってる人が近くにいるなら全力で逃げたほうがいいです。
巻き込まれますし、良いことはないです。

なんでもYESと言ってしまう人にあこがれるという人はいないと思いますがが、実際サラリーマンには多い気がします。
Web制作会社なのに知識のない営業とかによくいます。

このタイプは相手に良いように手の上で踊らされることになるんですよね。
笑えないくらいの損失を被ることになる可能性もあるので注意が必要です。


目指すべきはwinwinの落としどころを探る


論破で押してもダメ、なんでもYESと言って引いてもダメ。
じゃあ、どうしたらいいんだよ!って思うかもしれません。

で、私のやっていた交渉術の紹介です。

私の場合、とにかく相手の話をしっかり聞いて、要望を理解します。
そして、こちらの要望を加味して、着地点を探していくことが重要です。
どちらか一方が利益がでたり、損したりがないようにバランス考えて
落としどころを探っていくっていうが一番交渉としては良いと考えています。

「自分は敵じゃないよ。仲間だよ」
とwinwinのポイントを探ろうぜと、提案するんです。
そうすると何が起きるかというと、腹を割って話せるようになるわけです。
つまり、交渉の場に付いてくれるんです。

そうなれば、お互いwinwinになれるポイントを探して話し合っていくだけです。
私が10年Web制作に携わってきて、これが最強です。


実際に使ってみた例


実際の例をいくつか紹介します。

①絶対納期厳守!この日までに終わらないとダメ!

ある企業さんのコーポレートサイトを作ったのですが、
担当者さんが絶対に納期は厳守してくださいと無茶なスケジュールを言ってきました。
100ページくらいあるサイトを1ヶ月で作りたいとのことです。
1ヶ月でデザインコーディング100ページは、人数を集めたとしても、確認時間を考えると現実的にはかなり難しいです。
そこで、まず私は、その1ヶ月の納期はなぜ厳守なのでしょうか、と質問します。
最初のうちは、敵対心を持っているのか、できないなら他に振るの一辺倒でしたが、しっかり話を聞いていくうちににだんだん打ち解けて、その納期厳守の真意を教えてもらいました。
理由は、決算でした。
その月は決算月で、予算をそこまでに使いたかったようです。
ただ、それならお金のやり取りだけその決算月にしてしまって、作業は通常通りのスケジュールにすることが可能です。
そこで、予算はその月、スケジュールは通常でどうでしょうとの交渉の結果、無事納得いただけました。
このように相手の思考も凝り固まってる場合があるので、まずほぐすところから話をもって行くのも大事です。

②サイトの色、青が良い!理由は好きだだから!

これ実際にあった話なんですが、食品のECサイトを作っていたときに、私は暖色系でサイトデザインを作りました。
担当者のOKはもらって、あとは経営者のOKもらえれば次に進めます。
しかし、経営者は青系のサイトが良いと言い出しました。
理由を聞くと、青が好きだからというあほみたいな理由です。
ここで考えていることはまず青系に変えると工数オーバーになって費用を請求する必要がでてきます。めんどくさいです。
出来れば変えてもらいたくありません。
あと相手は経営者です。
そこで、私は過去の統計から食品ECサイトにおいて、青系の色を使うと売り上げが落ちるという数字を出しました。人間心理に基づくものです。
逆に暖色系、特に赤は食品の色にもあっていて、アクションを起こしやすい色になるため、売り上げが上がると根拠を持ってお伝えしました。
この時もそのままの色でいいという納得いただきました。
今回みたいに経営者のような絶対的権限を持ってる人に限って鶴の一声で工数が跳ね上がる場合がありますが、相手にとって売り上げが上がるのが一番うれしいことなので、そこに話を持って行くとうまくいく場合が多いです。

まとめ


と、大事なことは3ステップです。
①しっかりあいての話を聞く
②winwinになるポイントはないか探る
③バランスをとって提案する

実際私はこれで200社以上の会社と交渉してきています。
もちろんwinwinの落としどころが見つからないこともありますが、だいたいそういう場合はもともとダメです。
負け戦は少なからずあるので、そういうのは気にせずに、勝てる戦の勝率を少しでも上げられるように努力していきましょう。
少しでも参考になれば幸いです。

  カテゴリ

  人気記事トップ5

  最近の記事