Webデザイナーはコーディングできるべきか答える【Web制作歴10年】
こんにちは、矢田です。
今回は、『Webデザイナーはコーディングできるべきか』という疑問にお答えします。
私は、現在Web制作歴10年。
デザイン、コーディング、フロントエンドまで幅広く制作に携わっています。
新人のWebデザイナーさんに、よくコーディングもできるべきかという質問をされることがあります。
たぶん、『デザイナー』と付くのだから、デザインだけでいいじゃないかと思うんですよね。
その疑問について今回はまとめました。
参考になれば幸いです。
▼読んでほしい人
コーディングは理解した上でしないが正解です。
結論からいいますと、『コーディングはできるけどしない』が正解じゃないかと思います。
まず、前提として、Webデザイナーがコーディングを理解している必要があるのかという質問は絶対に「YES」です。
これは、例えば、大学教授が
「難しい専門用語を簡単な言葉にかみ砕いて話す」のと
「全く理解していないけどそれっぽい簡単な言葉で話す」のでは
本質が全く違いますよね。
知識のある人が聞けば、すぐ間違いだとわかってしまいます。
Webデザイナーもいっしょで、
「コーディングを理解してデザイン」するのと
「コーディングを理解せずに、それっぽいデザイン」するのは
本質が全く違います。
Webデザイナーは必ずコーディングを理解している必要があるのです。
ただし、コーディングを業務として行う必要があるのかという部分については、『やらなくてもいい』です。
それは個人の自由です。
仕事の幅を広げるために、コーディングまで請け負うのか。
デザインを極めたいから、デザインだけ受けていくのか。
そういう違いにあると思います。
実現可能なデザインができるようになります。
Webデザイナーがコーディングを理解せずに、実現可能なデザインができるかどうかも考える必要があります。
例えば、フォントです。
Webで自由に使える日本語フォントは限りなく少ないです。
ですが、デザインツール上では自由に使うことができるため、デザイナーは凝りに凝ったフォントを使いがちです。
しかし、コーディングで、この表現は無理だなっていうものがでてくるわけです。
コーディングを一通り理解していれば、Webサイトの常識はわかってきます。
また、横幅が可動したときにどうするのか、動きをつける場合はどうするのか、等
2D(平面)でデザインをしていると理解できない、3D(立体)の部分がでてくるのです。
その辺りは、コーディングの理解がないと難しい部分があるためコーディングの知識は必要でしょう。
仲間から信頼されるWebデザイナーになれます。
これはチームで制作をする場合になります。
もちろんデザインだけしかしないWebデザイナーであれば、誰かにコーディングをしてもらう必要があります。
必然的にチームになるわけです。
コーディングを理解していないと、そのチームの輪を乱しかねないということです。
私も仕事をしているときによくありましたが、コーディングを理解していないWebデザイナーに仕事をお願いすると、無理難題なデザインを作ってしまうんですよね。
いわば、「設計」しないで家を作るのと同じで、根本的な部分で間違っていることがあります。
それを都度確認したり、なんとかコーディング上で表現するのですが、通常のコーディングより時間がかかりコーダーやプログラマーに負担をかけてしまいます。
チームにおいて大事なことは、相手を思いやる気持ちです。
最低限のルールを理解したうえでデザインすることで生まれるスムーズさはあります。
そこに信頼関係が生まれ、仲間として認識されていくのではないかと思います。
毎回わけわからないデザインばかりきたら嫌になりますもんね。
世の中の流れについていくことができます
Web制作の技術は日々進歩しています。
私は制作の比率が、コーディングやフロントエンド側に増えているのではないかと考えています。
昔は、PCサイトだけでしたので、
デザイン : コーディング = 5 :5
だったと思います。
しかし、スマホサイトが必須の今、その比率は
デザイン : コーディング = 4 :6
そして、フロントエンドも入ると
デザイン : コーディング : フロントエンド = 3 : 4 : 3
このようにデザインの比率がどんどん減っているように思えます。
私の経験上、スマホサイトはデザインを作らないこともあるので、さらに減っているかもしれません。
世の中がどんどん進んでいるけど、デザインだけしかできないWebデザイナーの価値はどんどん薄れていく可能性があります。
それも含めて、デザインだけでいいのかを考える必要があります。
自分の価値を高められます。
最終的には、『自分の価値を高めたいかどうか』だと思います。
実際のところ、Webデザイナーという職業は、ピンからキリまでいます。
デザインしかできない人。
デザインとコーディングを理解している人。
さらにJSなどの動きも理解している人。
そしてWordpressなどのフロントエンド側のことも理解している人。
全員が、『Webデザイナー』を名乗っていたりします。
実際に全てを制作している『Webデザイナー』もたくさんいます。
Webデザイナーは、業種としての範囲がめちゃくちゃ広いんです。
だからこそ、『自分の価値をあげられるかどうか』が重要になります。
これは私の感覚ですが、私の周りにどれくらいの人数がいるだろうと考えたときに
デザインだけできるデザイナー(グラフィックデザイナー含む) 100人
コーディングができるデザイナー 30人
JSなど動きを実装できるデザイナー 10人
フロントエンドを構築できるデザイナー 3人
ざっとこんな感じに人数が減っていきます。
デザインだけできるデザイナーに比べて、フロントエンドを構築できるデザイナーは人数が少ないですよね。
知識の幅が広いことで、貴重な人材になれるのです。
これはお仕事の質に直結します。
デザインのみのお仕事の場合は、ライバルが100人いるため、どうしても単価が安くなりがちです。
ですが、フロントエンドが絡むデザインのお仕事が来た場合は、ライバルが3人しかいないため強気の価格がが出せるわけです。
このように最終的には『自分の価値』をどうしたいのかによってどこまで学ぶべきなのかが決まってきます。
これは私個人の考えですが、並のデザイナーであれば、正直コーディングしたほうがいいです。
というかコーディングだけではなく、フロントエンド側の知識も付けたほうがいいです。
なぜかというと、今後エンジニア系のお仕事もWebデザイナーがするようになる時代も来るかもしれません。
今以上に知識の幅が広がっていく可能性があるんじゃないかと私は考えています。
その中で、デザインだけでいいと考えているのであれば、先ほどの100人の中でダントツ1位でデザインが綺麗などの特徴がないとなかなか厳しい時代になると思います。
逆にいうと幅広く知識をつければ、デザイナーからディレクターなどへの昇格もあると思います。
上流工程に進めばそれだけ待遇もよくなりますので、どんどん勉強していきましょう。
今回は、『Webデザイナーはコーディングできるべきか』という疑問にお答えします。
私は、現在Web制作歴10年。
デザイン、コーディング、フロントエンドまで幅広く制作に携わっています。
新人のWebデザイナーさんに、よくコーディングもできるべきかという質問をされることがあります。
たぶん、『デザイナー』と付くのだから、デザインだけでいいじゃないかと思うんですよね。
その疑問について今回はまとめました。
参考になれば幸いです。
▼読んでほしい人
- Webデザイナーを目指している人
- Webデザイナーでコーディングするべきか迷っている人
もくじ
Webデザイナーはコーディングできるべきか
コーディングは理解した上でしないが正解
コーディングは理解した上でしないが正解です。
結論からいいますと、『コーディングはできるけどしない』が正解じゃないかと思います。
まず、前提として、Webデザイナーがコーディングを理解している必要があるのかという質問は絶対に「YES」です。
これは、例えば、大学教授が
「難しい専門用語を簡単な言葉にかみ砕いて話す」のと
「全く理解していないけどそれっぽい簡単な言葉で話す」のでは
本質が全く違いますよね。
知識のある人が聞けば、すぐ間違いだとわかってしまいます。
Webデザイナーもいっしょで、
「コーディングを理解してデザイン」するのと
「コーディングを理解せずに、それっぽいデザイン」するのは
本質が全く違います。
Webデザイナーは必ずコーディングを理解している必要があるのです。
ただし、コーディングを業務として行う必要があるのかという部分については、『やらなくてもいい』です。
それは個人の自由です。
仕事の幅を広げるために、コーディングまで請け負うのか。
デザインを極めたいから、デザインだけ受けていくのか。
そういう違いにあると思います。
なぜ、コーディングの知識が必要か
実現可能なデザインができるようになる
実現可能なデザインができるようになります。
Webデザイナーがコーディングを理解せずに、実現可能なデザインができるかどうかも考える必要があります。
例えば、フォントです。
Webで自由に使える日本語フォントは限りなく少ないです。
ですが、デザインツール上では自由に使うことができるため、デザイナーは凝りに凝ったフォントを使いがちです。
しかし、コーディングで、この表現は無理だなっていうものがでてくるわけです。
コーディングを一通り理解していれば、Webサイトの常識はわかってきます。
また、横幅が可動したときにどうするのか、動きをつける場合はどうするのか、等
2D(平面)でデザインをしていると理解できない、3D(立体)の部分がでてくるのです。
その辺りは、コーディングの理解がないと難しい部分があるためコーディングの知識は必要でしょう。
仲間から信頼されるWebデザイナーになれる
仲間から信頼されるWebデザイナーになれます。
これはチームで制作をする場合になります。
もちろんデザインだけしかしないWebデザイナーであれば、誰かにコーディングをしてもらう必要があります。
必然的にチームになるわけです。
コーディングを理解していないと、そのチームの輪を乱しかねないということです。
私も仕事をしているときによくありましたが、コーディングを理解していないWebデザイナーに仕事をお願いすると、無理難題なデザインを作ってしまうんですよね。
いわば、「設計」しないで家を作るのと同じで、根本的な部分で間違っていることがあります。
それを都度確認したり、なんとかコーディング上で表現するのですが、通常のコーディングより時間がかかりコーダーやプログラマーに負担をかけてしまいます。
チームにおいて大事なことは、相手を思いやる気持ちです。
最低限のルールを理解したうえでデザインすることで生まれるスムーズさはあります。
そこに信頼関係が生まれ、仲間として認識されていくのではないかと思います。
毎回わけわからないデザインばかりきたら嫌になりますもんね。
世の中の流れについていくことができる
世の中の流れについていくことができます
Web制作の技術は日々進歩しています。
私は制作の比率が、コーディングやフロントエンド側に増えているのではないかと考えています。
昔は、PCサイトだけでしたので、
デザイン : コーディング = 5 :5
だったと思います。
しかし、スマホサイトが必須の今、その比率は
デザイン : コーディング = 4 :6
そして、フロントエンドも入ると
デザイン : コーディング : フロントエンド = 3 : 4 : 3
このようにデザインの比率がどんどん減っているように思えます。
私の経験上、スマホサイトはデザインを作らないこともあるので、さらに減っているかもしれません。
世の中がどんどん進んでいるけど、デザインだけしかできないWebデザイナーの価値はどんどん薄れていく可能性があります。
それも含めて、デザインだけでいいのかを考える必要があります。
自分の価値を高められる
自分の価値を高められます。
最終的には、『自分の価値を高めたいかどうか』だと思います。
実際のところ、Webデザイナーという職業は、ピンからキリまでいます。
デザインしかできない人。
デザインとコーディングを理解している人。
さらにJSなどの動きも理解している人。
そしてWordpressなどのフロントエンド側のことも理解している人。
全員が、『Webデザイナー』を名乗っていたりします。
実際に全てを制作している『Webデザイナー』もたくさんいます。
Webデザイナーは、業種としての範囲がめちゃくちゃ広いんです。
だからこそ、『自分の価値をあげられるかどうか』が重要になります。
これは私の感覚ですが、私の周りにどれくらいの人数がいるだろうと考えたときに
デザインだけできるデザイナー(グラフィックデザイナー含む) 100人
コーディングができるデザイナー 30人
JSなど動きを実装できるデザイナー 10人
フロントエンドを構築できるデザイナー 3人
ざっとこんな感じに人数が減っていきます。
デザインだけできるデザイナーに比べて、フロントエンドを構築できるデザイナーは人数が少ないですよね。
知識の幅が広いことで、貴重な人材になれるのです。
これはお仕事の質に直結します。
デザインのみのお仕事の場合は、ライバルが100人いるため、どうしても単価が安くなりがちです。
ですが、フロントエンドが絡むデザインのお仕事が来た場合は、ライバルが3人しかいないため強気の価格がが出せるわけです。
このように最終的には『自分の価値』をどうしたいのかによってどこまで学ぶべきなのかが決まってきます。
まとめ
これは私個人の考えですが、並のデザイナーであれば、正直コーディングしたほうがいいです。
というかコーディングだけではなく、フロントエンド側の知識も付けたほうがいいです。
なぜかというと、今後エンジニア系のお仕事もWebデザイナーがするようになる時代も来るかもしれません。
今以上に知識の幅が広がっていく可能性があるんじゃないかと私は考えています。
その中で、デザインだけでいいと考えているのであれば、先ほどの100人の中でダントツ1位でデザインが綺麗などの特徴がないとなかなか厳しい時代になると思います。
逆にいうと幅広く知識をつければ、デザイナーからディレクターなどへの昇格もあると思います。
上流工程に進めばそれだけ待遇もよくなりますので、どんどん勉強していきましょう。